札幌市、清田区で障がいのある方の回復期のリハビリテーションや、慢性の病気をお持ちの方の長期にわたる療養を支援いたします。

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真栄NEWS

看護部感染委員より

今回は、看護部感染委員より『手洗い』についてのお話をご紹介させて頂きます。
“これを歌いながらすれば、正しい手洗いが出来ますよ!”という替え歌も掲載いたしましたので、どうぞお試し下さい。

看護部感染委員より

 陽射しが春の訪れを告げる頃となりました。患者さま、ならびにご家族さまにおかれましては、健やかにお過ごしのことと存じます。
 さて、看護部感染委員会では、「患者さま、ご家族さま、スタッフを感染から守る」という年度目標に基づき活動しております。少しダイナミックな目標のようですが、『人類の歴史は細菌との戦いである』『人類が滅亡するとしたら新種の微生物が一番の驚異』というように、感染は現代も、鳥インフルエンザ、生物兵器、O-157、24時間湯沸かし風呂での集団肺炎発生、記憶に新しい映画『アウトブレイク』等など、第一線の話題を風靡しており、まだまだ衰えをみせることはないでしょう。
 情報が氾濫し流動的な時代の中、新しくかつ正しい教育啓蒙活動を行うのも、感染委員会の使命のひとつです。
 昨年度は、感染予防の基本である『手洗い』を中心に、いくつかの院内研修会が開催されました。わざわざ『手洗い』?と疑問に思われるかもしれませんが、衛生観念も違う個々による自由な手順では手の甲や指先などを洗い損ねる場合が多く、常に全員が同じレベルで除菌を行うことができるよう手洗い手順を確認していく必要があるのです。
 手洗いにはいろいろな種類があります。大きく分けると、家庭で一般的に行われる外出先から戻ったときや食事の前、お手洗いの後に水と石けんで洗い流す方法、医療施設や食品業界で行われる衛生的な方法、手術前に行われる方法の3種類があります。病院や施設では手術で体力が低下したり、年齢の高い抵抗力の弱い方もいらっしゃるため感染が蔓延しやすいともいえます。ですからなおさらのこと、わたしたちの手から感染を広げてしまうことを予防しなければいけません。
 そこで衛生学的な手洗いが必要なのですが、現在推奨されている方法は2種類有ります。
排泄物が手についた時、食事の介助や注射の前には、水と石けんで隅々までよく洗い流します。あとは、違う患者さまに接する前、同じ患者さまでも違う処置にうつる前、例えば目薬をさした後に足の傷を手当する時にも、手袋も履き替えますが、たっぷりのアルコール擦式剤とよばれるもので手を擦り合わせ、消毒する方法があります。
 何度も水で手洗いをしますと手荒れをひきおこしてしまいますが、アルコール擦式剤は保湿成分も含んでいる上、効果的に殺菌することが出来ます。手荒れをおこしてしまうと皮膚表面に無数の小さな膿をもったかたまりができ、手指に細菌が棲みつきます。
そうなると、石けんや消毒液がしみるようになり、手洗いが苦痛になってしまうばかりではなく、感染を広げてしまうという悪循環を招きます。手荒れを防ぐには、お肌のお手入れと同じように、・手洗いにお湯を使用しない、・手洗い後は、拭き取りを十分に行う、・手洗い後のハンドクリームやワセリンによる保湿を行う、・必要以上の水による手洗いは避け、アルコール擦式剤を使用するといったことを薦めています。
 アルコール擦式剤は各お部屋の前に設置しております。たっぷり、2〜3プッシュを手に取り、手をすり合わせ、10秒たってもしっとり感が残っているのが適切な量です。もし使用方法など分からないことがありましたら、スタッフまで声をおかけ下さい。

 当院には「手洗いの歌」があるのですが、その紹介をして今回のお話を終わらせていただきたいと思います。
 3B病棟のスタッフが、手洗いの大切さを広めようと、食事の支度をしながら思いつき書きとめた「森のくまさん」の替え歌です。3B病棟が一丸となって取り組んだ軌跡でもありますが、合唱団を発足させ、テープに吹き込んだという和気藹々とした雰囲気に心が和みます。洗面所にも歌詞がはってありますので、よろしければ、ご面会の前後に口ずさんでいただければ嬉しく思います。


♪手洗いの皆さん♪〜「森のくまさん」の替え歌で〜

 腕で 水を出し 石けんを ワンプッシュ
   それを泡立てて〜 腕で水止める
 手の平 手の甲 親指 洗います
   指と指の間〜 付け根も洗おう
 指を 丸めて お互い こすろう
   つめ先手首まで〜 洗ってゆすごう
 腕で 水を出し きれいに ゆすいで
   洗ったその腕で〜 水をとめましょう
 最後に 手を拭き その紙で 水回り
   拭いて終わりです〜 お疲れさまでした〜♪

2005-04-11

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