札幌市、清田区で障がいのある方の回復期のリハビリテーションや、慢性の病気をお持ちの方の長期にわたる療養を支援いたします。

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真栄NEWS

ぽかぽか通信『油断大敵!!食中毒』

当院では年4回、『ぽかぽか通信』を発行しております。
今回は平成19年9月発行の『ぽかぽか通信』1面記事をご紹介いたします。
2〜4面でも楽しい内容の記事を掲載しておりますので、当院へお越しの際は是非お手にとってご覧下さい。

担当医画像油断大敵!!食中毒
真栄病院  医師   篠 田  一 朗
 生活環境が衛生的で快適になった昨今、『食中毒なんて自分には関係ない話』と思っていませんか?食中毒は何 も食品メーカーや飲食店による物ばかりではございません。これから落ち日も早くなりだんだんと秋に向かい食中毒の多い時期はおわったから大丈夫・・・と 思っていませんか?食中毒は夏季だけに限ったものではありません。特に運動会やハイキング時のお弁当は、太陽熱によって、腐敗や細菌が繁殖しやすく、食中 毒の原因となりますので注意いたしましょう☆
 食中毒件数は生活環境の向上とは関係なく、実は過去45年間ほとんど変化しておりません。多くの食中毒原因は細菌で、私たちが毎日口にする食品に容易に 紛れ込むことができ、短時間の間に何万倍にも繁殖し、他へ移る事ができます。知らない内に被害が大きくなってしまうことも少なくありません。  特に細菌では暖房機器の普及や輸入食品の増加、食品の大量流通など、食中毒は一年を通して発生しやすい状況であり、より身近な問題となっております。
 一言で食中毒といっても、発熱するものや嘔吐するもの、下痢も軽いものから激しいもの、中には呼吸器障害を引き起こすものまでと様々です。また多くの細菌は加熱することで防ぐことができますが、ブドウ球菌等の一部の細菌は加熱だけでは防ぐことのできないものもあります。
 食中毒の予防は、細菌を『付けない』『増やさない』『やっつける』の三大原則につきます。
 買い物は商品の回転が早く衛生管理の徹底した店で新鮮な食品を、特に鮮食品は買い物最後に購入し買い物が終わったら、買った物を長時間持ち歩かずにまっ すぐ帰宅しましょう。要冷蔵・要冷凍のものは帰宅後すぐに冷蔵庫へ入れましょう。ですが低温でも繁殖する菌もあります。菌は冷蔵庫では死にません。長期保 存は避けましょう。
 調理する時は、洗える食材はすべて流水でよく洗い、包丁やまな板はいつも確認しましょう。言うまでもなく、加熱調理は食中毒予防に最も有効です。しっか り加熱して細菌をやっつけます。料理は熱いうちに食べましょう。せっかく加熱して菌をやっつけても、長時間放置すると生き残った菌が再び繁殖してしまいま す。料理はできたてが一番、お弁当は長時間持ち歩いたり、持ち帰って食べたり、翌日食べたりするのは厳禁です!古い食材や料理は諦めも肝心です。食中毒に かかってからでは遅すぎます。
 それでも食中毒にかかってしまったときは、重症化する前に医療機関へかかりましょう。時には死亡することもあるので軽視してはいけません。嘔 吐のある場合は窒息しないように吐き易い姿勢を取るようにします。下痢をしている時は、市販の下痢止めは使用しない方が無難です。というのも下痢すること によって、体内に入った菌を追い出しているからなのです。
 いろいろと申し上げてまいりましたが、やはり食中毒はかからないことが一番☆
 予防の原則を心の片隅にでも置いておき、時々思い出してください。楽しく明るいおいしい食生活を!
【07.09.04】

2007-09-04

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