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ぽかぽか通信『医療法人と真栄病院の30周年に思いを馳せて』

 

担当医画像 『医療法人と真栄病院の30周年に思いを馳せて』
理事長 小笠原清行

 

『光陰矢の如し』とはよく耳にする言葉でありますが、自分の心の中でしみじみと感じるとは思いも掛けていませんでした。
 先日、自分もいつまで現役で働けるかとふと考えて、昭和30年の西区西町の小笠原医院の開院の頃の事を思い出していました。その時に医療法人尚仁会の設立から30年経ったことに気付き、今まで支えてくれた沢山の方々の事を思い浮かべておりました。
 医療法人 尚仁会 真栄病院発祥には紆余曲折がございました。
 事の起こりは真栄病院の土地を提供して下さっている向かいの真栄工業の高島社長の一言、『会社の向かいの空き地1000坪を社会のために使う方法はないか』。この一言から病院を設立するべく真栄工業の担当者が奔走し医者を探しておりました。ボーイスカウトの繋がりで私のところへ声が掛かり、知り合いの若手医師を紹介し、高島社長と相談し「この地域に病院が少ないので、近くのお年寄りもかかれるような内科・外科の病院を造ろう」と快諾を頂き当てにしておりました。
 『当てにした事と何とかは先の方から外れる』と言いますが、当てにしていた若手医師の大学の人事でこの話はふりだしに戻ってしまい結局私が真栄病院を開設することとなりました。
 昔を振り返ると昭和30年に現在の西区西町に小笠原医院を開院し、当時は周りに医療機関はなく外来を1日200人以上診察し往診も一日に20人以上と云う日々でした。
 昭和46年10月に80床の小笠原病院へと拡大し、上記のような経緯の中、昭和56年9月25日に医療法人尚仁会を設立し、翌年昭和57年10月1日に真栄病院(200床)を開設することが出来ました。病院の名称は高島社長の強い希望もあり地名をつけた真栄病院といたしました。病院のロゴマークの鳥は、森・水に恵まれて命が豊かに育つことを、そして病気を癒した後に小鳥が森の中(住まい)へ戻ることをイメージしています。開設当初は私も58歳(今の院長と同じ頃)と若く、朝6時に真栄病院に来て、気になる患者さんを診て9時には西町の小笠原病院へ戻って診察することが続きました。
 このような状況の中で長男(現院長)が昭和59年に戻ってきてくれて、老人中心の病院の役割はそのまま引き継いでリハビリテーション医療を取り入れてくれたことは、病院経営面にもとても良かったと思っております。
 平成9年に西区の小笠原医院の病床を真栄病院へ移し、小笠原病院は無床の診療所として規模を縮小し外来と在宅医療を中心に診察することとしました。
 平成16年には小笠原医院は新築・『西町内科クリニック』と改称し、認知症対応のグループホーム『西まち』を併設しております。
 平成21年には真栄病院の医療療養病床の一部を介護療養型老人保健施設へ転換し、医療の必要度の低い方でも入所できる施設を併設いたしました。今はお年寄りや慢性疾患を持った方を治療する病院となり、法人設立当初の高島社長が描いていた病院像の半分は実現できたと考えております。そして残りの半分は近隣に急性期の病院が増えてきた現在は、これらの医療機関と協力することで間接的にその役割を果たしていると思っております。  今後は法人としての運営に親族以外の方々の参加をさらに進め、地域に開かれた病院・クリニック・グループホームになることを強く願っております。将来の事は次世代の人に任せる時が来たと感じております。
 皆様の一層の御協力を頂いて、私たちの法人が人を大切にし、人に大切にされる地域づくりに貢献できるよう願っております。

2012-09-01

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