- 真栄病院の言語聴覚士としての取り組み
- ●社会との繋がりを取り戻して、生活の再構築を行っていく
- ●リハビリテーション部全員で一緒に探す患者様の「自分らしさ」「喜び」
- ●どんな方にもリハビリテーションを受ける機会を提供
- ●患者様に寄り添い、社会との繋がりの再構築を目指す
社会との繋がりと喜びを
取り戻してあげたい。
ST(言語聴覚士)の仕事は簡単に伝えると、「話せるように」「食べられるように」なるためにリハビリテーションを提供することです。言葉によるコミュニケーションは社会との繋がりに大切な要素ですし、食べるということは基本的な欲求でもあり、楽しみでもあります。コミュニケーション能力や嚥下の問題は、その後の生活の再構築にも大きく影響するため、「伝えられる喜び」や「食べる楽しみ」を一緒に取り戻していきたいと考えています。
回復期の基本はチームアプローチ。
急性期(病気発症後の約2週間)の後、回復期に向かうわけですが、ここで提供できる医療・リハビリテーションの質が、その後の日常生活における動作をどれだけ取り戻せるかに大きく影響してきます。患者様は、在宅復帰を目指してリハビリテーションに臨むのですが後遺症は多かれ少なかれ残ります。その中で、患者様のこれからの生活において、自分らしさと喜びは何か、リハビリテーション部全員で取り組み患者様と一緒に探すつもりで関わっています。
「どんな方にもリハビリテーションを受ける機会を」。
真栄病院の考え方を体現するために。
回復が難しいと思われる重症な患者様でも当院では受け入れています。「どんな方にもリハビリテーションを受ける機会を」が真栄病院の方針であり、そんな考え方に惹かれ私もここにいます。私達はその理念の体現のために、受け入れが難しいとされる重症な方へのアプローチも実践。より幅広い患者様に対応することができる事が私達の強みでもあります。地域との繋がりも積極的に取り組み、在宅生活を送る方へリハビリテーションのお手伝いやアドバイスの機会も作り院内・院外問わずにリハビリテーションを提供しています。
患者様の想いにもっと寄り添っていけるように。
セラピストとして20年が経ち、どちらかと言うと患者様の年齢に近づいてきました。これまでSTとして年月を重ねるに伴い、ようやく患者様の目線になって想いをくみ取り、本質的に寄り添えるようになってきたのではないかと感じています。また自身が経験を積むに伴い、笑顔を見せてくれるようになった患者様のもうひとつの理由が理解できた気がしています。もちろん見せてくれる笑顔はどんなときでも嬉しく、ありがたく感じています。ですが、私は、それをリハビリテーションが進むにあたり「これからの生活に対しての不安などを克服しつつある」表れでもあると考えられるようになりました。これからもリハビリテーションの質を上げて、患者様と一緒に社会との繋がりを再構築していければと考えています。